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「都市伝説と戦うために、都市伝説と契約した能力者達……」

363 Res  dat落ち(DL)  スレ立て時刻:2010/09/06 12:41:40  最終書き込み時刻:2010/09/11 18:33:00 

11エピローグ10 復讐者達  ◇nBXmJajMvU (転載): [] 2010/09/06 12:54:26.99 ID:ir0O8VjR0
 そのための時間を確保する為にも
 いつも、他人に仕事を押し付けてばかりというのも、若干は罪悪感を覚えなくもないから
 愛する人との時間確保のためにも、たまには真面目に仕事をする
 宏也の、そんな考えに

「…はいはい。のろけんじゃねぇよ」

 やや呆れたように、そう言う辰也
 寄りかかっていた自販機から離れ、歩き出しながら…続ける

「……きちんと、責任とって幸せにしておけよ。お前の変態趣味に付き合わせる事になるんだからな」
「うわ、酷ぇな……………幸せにするに、決まってるだろ」

 くっく、と笑って、宏也もベンチから立ち上がり
 …辰也とは逆方向に歩きながら、告げる

「お前こそ、ちゃんとお姫さんを幸せにしてやれよ?……史上最強の舅に、認められるようにな」
「……わかってるよ」

 ぶっきらぼうな、照れ隠ししているような辰也の言葉に、楽しげに宏也は笑い
 …そして、二人は公園を後にした


 復讐を終えた復讐者達
 自らを捕らえる過去から解放された彼らは
 …今度は、未来に向かって歩み始める


 大切な、誰よりも愛しい大切な存在との、未来に向かって
                                  fin

12学園祭一般公開日  ◇nBXmJajMvU (転載): [] 2010/09/06 12:55:21.84 ID:ir0O8VjR0
 それは、中央高校学園祭
 一般公開日の出来事

「よぉ、佳奈美」
「あ、お帰りなさいませ、ご主人さ……………え?」

 きょとん、と
 佳奈美は、目の前の男性客を見つめた
 くっく、と楽しげに笑う、その男は………間違いなく、広瀬 宏也
 いつもの黒スーツ姿ではなく、黒のカッターシャツにジーンズという、ラフな服装
 そのせいで、一瞬、宏也だと気づく事ができず
 ……目の前に来たのが、恋人だと、自覚した瞬間
 っぽ、と、佳奈美は頬を赤くした

「あ、ひ、宏也さん…」
「よぉ。お前の可愛い姿、見に来たぜ?」

 赤くなってしまう佳奈美の様子に、ますます楽しげに笑う宏也
 あぅあぅと赤くなりながらも、佳奈美はとにかく、接客しようとする

「き、来てくれて、ありがとう、宏也さん……あ、あの、ご、ご主人様、お席に、ご案内しますね」
「あぁ」

 しどろもどろ、接客する佳奈美を、宏也は楽しげに見つめる
 その、可愛らしいメイド服を、じっくりと見つめていた
 ………一瞬、髪が伸びたりもしたのだが、気づいている者はいないようなのでセーフである

 席につき、佳奈美からメニュー表を受け取り、宏也は改めて佳奈美を見つめる

「大盛況みたいだな、この店。忙しいだろ?」

13学園祭一般公開日  ◇nBXmJajMvU (転載): [] 2010/09/06 12:56:20.72 ID:ir0O8VjR0
「あはは…みんなが張り切ってるから。忙しいけど、楽しいよ」

 宏也の言葉に、楽しげに笑う佳奈美
 そうか、と宏也も笑って…

 ……そっと
 佳奈美の手をとった

「にゃ?」
「…でも、まぁ。大盛況って事は、お前が俺以外の何人もの男に対して「ご主人様」って、言った訳で………」

 そして
 佳奈美の顔を見上げて……ニヤリ、笑う

「……まぁ、あれだ………その点は、嫉妬するねぇ?お前の恋人としては」
「〜〜〜〜〜〜っ」

 ぽぽぽぽ、と
 頬が、どんどん赤くなっていく事を自覚する佳奈美
 さらりと、平気でそんな事を言われて
 ……男性と付き合う、という経験など、初めての佳奈美
 どう、対応したらいいのか、わからない

「え、えっと、ひ、宏也さん、そ、その、ま、周りに、みみ、みんなもいるから…」
「いるからこそ、だよ」

 ?と首をかしげる佳奈美
 …宏也と、しては
 佳奈美のメイド服姿という素晴らしい光景を見に来ると、同時に
 虫除けもかねて来たのだ

14学園祭一般公開日  ◇nBXmJajMvU (転載): [] 2010/09/06 12:57:07.00 ID:ir0O8VjR0
 だから
 …自分が、佳奈美の恋人である、と言う、その事実を、隠すつもりなど、微塵もなく
 むしろ、堂々とアピールするところである

「…ま、いいさ。ケーキセット、注文させてもらうな?」
「あ、は、はい。それでは、少々お待ちください。ご主人様」
「あぁ……佳奈美」

 もう一度、宏也は佳奈美を呼び止めて
 そっと、手をとると……その手のひらに、口付けて

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!??」
「頑張れよ、佳奈美」

 真っ赤になって、硬直してしまった佳奈美に
 にんまり笑いながら、ねぎらいの言葉をかけるのだった








もげろはみんなの合言葉だといいつつ終わる


15管轄外の勘違い ◇W5H6Y5Rl3M (代理): [] 2010/09/06 12:58:03.79 ID:ir0O8VjR0
「いってらっしゃいませ、ご主人様」
「ああ、また後でな」
頬を染めてはにかみながら見送ってくれる佳奈美に、宏也は頬への口付けという止めの一撃を落としてメイド喫茶を後にした
真っ赤になってはわはわと周囲の視線を気にしてうろたえる佳奈美が、クラスメイト達によって調理場兼控え室に引き摺り込まれていく様を見て、とりあえずは一仕事終えたなと実感する
一連の行為により、まず佳奈美の口から付き合っている男としての宏也の存在が伝わるだろう
メイド姿の佳奈美を口説こうという輩も気後れするだろうし、ただのセクハラにならクラスメイトの警戒も厳しくなると想定される
質問攻めが起これば佳奈美のシフトは減っていき、他の客にメイド姿を披露する時間も短くなる
更には学園祭の準備で久しく欠乏していた佳奈美の恥ずかしがり成分も充分に摂取して元気一杯といった調子だ
「後は懐かしい学生時代の雰囲気を楽しみながら過ごして、一緒に帰る算段なんかを立てれば完璧なんだが」
職員室寄りのやや人気が薄い廊下へ入り込みながら、背後から溢れ出すただならぬ殺気を放つ相手に語り掛ける
その返事とばかりに空気を切って飛来した物体を、宏也の髪の毛が勢いを殺して受け止める
「備品は大事に使えよ、メイドさん?」
振り返り、受け止めたおぼんを差し出した先には、繰がその髪の毛をざわざわと蠢かせながら仁王立ちしていた
腕のような形に編み込まれた髪の毛が、差し出されたおぼんを乱暴に奪い取って繰の手元へと運んでいく
「学校で能力使うなら、もうちょっとバレないようにしとけよな。今日はただでさえ人が多いんだろ?」
「うるせぇ黙れ……私の友達に手ぇ出すなって言ったはずだよな? ていうか佳奈美はもう付き合ってる奴がいるんだよ」
「ああ、それ俺」
模擬店の呼び込みの声や、学生達がはしゃぐ賑やかな声が、何かやけに遠くから響いているような
そんな微妙な空気の沈黙が二人の間に漂っていた
「誰が、誰と、付き合ってるって?」
「俺と、佳奈美が。結構前から」
「嘘だッ!!!」
「いやホントホント、佳奈美に聞いてみろよ。というか今頃多分質問攻めだな、あのクラスの雰囲気だと」
軽い調子で返す宏也を、わなわなと震えながら睨み付ける繰
「どういう接点よ、佳奈美とあんたが!? 何処で出会ってどういう弱みを握って脅した!?」
「いや普通に黒服と契約者だろ? 担当してたんだよ。あと脅してるような事は一切無い」
弱みは色々握ってはいるが、それは脅すためでなくリアクションを楽しむためなのでノーカウントと判断し口には出さない

16管轄外の勘違い ◇W5H6Y5Rl3M (代理): [] 2010/09/06 12:59:05.58 ID:ir0O8VjR0
「契約者って……あの子に危ない事させてんの!?」
「逆だ逆、戦闘とか全然できない能力だから保護してる。俺が護衛みたいなもんだ、契約者は都市伝説や契約者と遭遇しやすいしな」
「吊り橋効果ってやつでしょ、絶対」
「いやもう超ラブラブ。佳奈美はまだ高校生だからと健全なお付き合いしてる俺の我慢強さを褒め称えてもらいたいぐらいに」
「信用できるわけないでしょ、あんたみたいなセクハラで出来てるような人間を」
「俺ぐらい真面目で信用できる人間はそうそう居ないと思うんだがなぁ」
味方なら、という但し書きを声には出さずに付け加える
「俺が信用できないなら佳奈美に聞いてみろよ。俺と知り合いだったって言えば、理性が飛びそうなぐらい可愛いはにかみ顔で照れ照れしながら語ってくれるぞきっと」
「……確認してくるから、逃げるんじゃないわよ?」
「そりゃこっちの台詞だな。俺と佳奈美の関係が真っ当なもんだと判ったら、さっきの奇襲のお詫びぐらいはしてもらわんとな」
そう言うと宏也は、ポケットから小さな布の塊を取り出した
「何それ」
ひらりと布の塊を広げると、それはとても見覚えのあるもので
「ちょ、それ私の!? い、いつの間に!?」
「学校だしかなり気を遣ったんだぜ? 周りを壊さず、大きな騒ぎにせず、相手を傷付けず無力化する戦い方をな」
顔を真っ赤にし、何を言うべきか困り果て口をぱくぱくと動かしている繰
「か、かかっ、かかか、返しなさいよ!?」
「俺と佳奈美の関係が、お前さんの疑うようなものだったらな。土下座して謝るし、好きなだけボコる権利もつけてやろう」
にやりと笑い、宏也は言葉を続ける
「俺と佳奈美が健全に付き合ってるのが真実だったら、これは俺のもの。その上でメイド喫茶できっちり俺にご奉仕してもらおうじゃないか」
一応、繰のゴスロリメイド服がそれなりにスカートの裾が長いからの提案である
第一モロに見えてもそれはそれで嬉しいが風情が無い
見えないのにスカートの下を気にするから良いんじゃないか
そんな宏也の内心など知る由も無く
「かっ、佳奈美に確認取ってきて、ボッコボコにしてやるからね!? に、ににに逃げんじゃないわよ!?」
雰囲気から敗北を察しながらも、一縷の望みに賭けて涙目になる繰

ちなみに繰が取られたものを返してもらえたのは、メイド喫茶で一通りご奉仕の末に佳奈美を加えた三人での写真撮影をした後の事だったという

17プールの中に魔が潜む  ◇nBXmJajMvU (転載): [] 2010/09/06 12:59:58.87 ID:ir0O8VjR0
 きゃいきゃいと、楽しげに遊びながらも、長女を探す口裂け3姉妹の三女
 その三女を慈しみながら、その浮き輪を引いて泳ぐ次女


 …その、二人に
 すぅ……と、接近する者が居た
 二人は、気づいていない
 何せ、水中にいる「それ」は、姿が見えないのだから
 少なくとも、水中にいる限り…「それ」は、視認する事が非常に困難な存在なのである

 すぅぅ……と、音もなく、それは二人に接近し
 そして……次女に、狙いを定めた


「おねーさま、どこだろう?」
「う〜ん、ここの施設、広いものね……すれ違いになってしまっているかしら」

 ぱしゃぱしゃ
 泳ぎながら、長女を探し続ける二人
 しかし、プールサイドに、その姿はなかなか見えない
 探し方を変えようか、次女がそう考え出した、その時

 流れるプールの、その流れが
 一瞬、早くなったような気がして……

「−−−−−っきゃ!?」

 っば!!と
 胸を覆っていた、ホルダーネックの、ビキニが
 水の流れに引っ張られて、次女から離れる!!

18プールの中に魔が潜む  ◇nBXmJajMvU (転載): [] 2010/09/06 13:03:15.96 ID:ir0O8VjR0
「おねーちゃん!?」
「だ、大丈夫………っみ、水着、ど、どこに流されたの!?」
「あ。あっち!」

 慌てて、腕で胸を隠す次女
 よ、良かった
 周囲に他の客(特に男)がいなくて、本当に良かった!!
 三女の指差す先、そこにぷかぷか流れる、己のビキニを見て
 次女は急いで、三女のうきわを引きながら泳いでいく

「ちゃんと、外れないようにしておいたはずなのに…」

 泳いでいるうちに、緩んでしまっていたのだろうか?
 首をかしげながら、まるで逃げるように流されていくビキニを追いかけていく次女



 ……彼女が
 本日、この施設にて起こる、ばかばかしい事件の、最初の被害者であったなどと
 この時点では、誰も予測すら、していない




困った事だが続く


19学園祭の裏側で  ◇nBXmJajMvU (転載): [] 2010/09/06 13:06:05.42 ID:ir0O8VjR0
 …何だか、様子がおかしいように見えたから
 心配に、なったのだ
 彼の考えは、ただ、それだけで
 何かを企んでいた訳でもなく、ただただ本当に、心配していただけだったのだ


 2年B組の模擬店の呼び込みを手伝っていたディラン
 他のクラスの生徒なのだが、様々事情によりこのクラスを手伝っていた繰の様子が、何だかおかしい事に気づいて

「繰ちゃん?具合、悪いの?」

 …そこで
 繰が休憩時間に入り、控え室に入ったところで
 ディランも休憩時間だった事もあり、控え室に入って、繰にそう尋ねた

「え?……い、いえ、な、何でもないけど」

 なぜか、慌てた様子の繰
 顔が、赤い
 …熱でもあるのだろうか?
 ディランは繰に近づくと、そっと、頬と額に触れる
 ………ほのかに、熱い

「〜〜〜〜っな、何を」
「熱いよ?熱、あるんじゃないかな……大丈夫?」

 じ、と
 至近距離で、心配そうに繰を見つめるディラン
 …息がかかるほどの、至近距離に
 繰はますます慌てる

20学園祭の裏側で  ◇nBXmJajMvU (転載): [] 2010/09/06 13:08:59.16 ID:ir0O8VjR0
「ね、熱なんてないわよ、大丈夫!!」
「そう…?無理しちゃ、駄目だよ。疲れていたり、具合が悪いなら、他の人に言って、しっかり休ませてもらったほうがいいよ…?」

 至近距離で、見つめたまま
 心配そうに、そう言ってくるディラン


 …ディランは、気づかない
 繰のスカートの中身が、ほぼ全裸状態である事に
 ディランは気づかない
 繰が、他に誰もいないこの休憩時間中に、急いで下着を履き直そうとしていた事に

 まさか、スカートの中がそんな事になっているなど
 気づくはずも、ないのだから
 …思い切り、着替えの邪魔になってしまっている、その事実に
 ディランが、気づくはずもなく
 そして、繰もまた、自分がそんな状態になっているなど、恥ずかしくて口に出せる訳もなく

 …なかなか、繰が下着をはきなおせない状況が続くのだが
 誰が悪い訳でもないのである





続くかどうかわからない

21舞い降りた大王―支配者 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:12:30.66 ID:ir0O8VjR0
これは、ある休日に、正義達のパトロール中に起こった出来事。

勇弥「ではパトロール開始ッ!」
正義&コイン「「おーぅ!」」
奈海「張り切ってるわね・・・。」
大王「・・・何故だろうか、慣れたな。」
このままいつも通りの日常が始まる。そう思っていた。

???「黄昏!」

ふと、前から聞きなれた声がする。[黄昏]と呼ぶ女子と言えば・・・。

正義「十文字さん?」
大王「(しまった!?隠れられない・・・。)」
コイン「(今隠れたら逆に変だし、・・・ど、どうしよう?!)」
勇弥「また都市伝説の調査ですか?」
奈海「それとも散歩かなにか」

次の言葉で、この事件は幕を開けた。

楓「今すぐ私と戦え!黄昏!」 一同「・・・は?」

最初は冗談だと一同は思った。しかし次の言葉で、事の深刻さが大きくなった。

勇弥「なんですか十文字さん。いつかの試合のリベンジでも」
楓「『都市伝説と契約した』者同士は、命を懸けて戦う宿命にあるのだろう?!」
奈海「もぅなッ、・・・今、何って言ったの?」
楓「私は都市伝説と契約した。そして!黄昏も契約者なのだろう?」
正義「え?!なんでそれを!?」
楓「なら、戦うまでだ!」

22舞い降りた大王―支配者 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:15:35.88 ID:ir0O8VjR0
十文字が、不意に衣服を脱ぎ捨てる。

奈海&勇弥&コイン「きゃ」「は」「え」「「ちょ!?十文字さん!」」

すると、下には柔道着を着ていて、その帯を改めて締めなおす。

楓「“キュッ”さぁ、私の方は準備できたぞ!いつでもかかって来い!」
正義「・・・どうしても、戦うの?」

そんな会話を余所に、勇弥がポツリと呟く。

勇弥「あぁ、なんだ・・・。ちょっと期待しちゃったじゃんか・・・。」
コイン「・・・何に?」
勇弥「服を脱がないと発どッ」ボカッ!
奈海「もぅ、だいたい分かってたわよ!アンタも充分正義くんに悪影響じゃない!」

・・・そんな雑談は無視し、ここでは戦いにくいと判断し、正義は場所を移す事を提案する。
本来なら罠とみて戸惑うところだが、正義の性格から判断してか、十文字は戸惑う事なく付いていく事にした。

大王「(どうやら本気で戦うようだな。)少年、やはりここは」
正義「大丈夫だよ。なんとか十文字さんは気絶させて、その後でゆっくり説明するよ。」
大王「そうか、なら安心だ。」

無論、これは十文字を気遣っての言葉ではない。大王は世界征服のために十文字を使う気なのだ。
十文字の情報収集力と、それをまとめ、解析する能力。それは世界征服に不要な能力ではない。

正義「だからと言って、大王の世界征服も、それに十文字さんを巻き込む事も許さないよ。まぁ十文字さんが従う事は無いと思うけど。」
大王「まぁ、そう言うとは思ったがな。」

そして都市伝説の心が読める正義に、大王のその意思は読まれている。世界征服のためにはまず正義から。これが大王の課題なのだ。

23舞い降りた大王―支配者 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:17:58.90 ID:ir0O8VjR0
―――数十分後、彼らはある場所に辿り着いた。
そこには荒野が広がっていて、断面が見える絶壁もあるという、まさに特撮にでも使われそうな場所。
ここは、正義達が学校町に来た時から利用している、修行のための場所だった。

楓「なるほど、ここなら人目にもつかないな。」
正義「そして、誰にも邪魔されない。さ、始めようか。」
楓「あぁ。ところで、日向と心星はどうする気だ?」
勇弥「無論、丁重にお断りする。正義だけで充分だろうしな。」
奈海「正義くん、ファイトぉー!」
楓「では、まずは黄昏、お前からだ!」

十文字が正義に跳びかかる。しかし今まで修行もし、戦いなれた正義にはそんな攻撃は当たらなかった。
そして、前の柔道の試合のおかげで十文字の行動パターンは正義の頭の中に入っていた。彼女は攻撃する時に必ず隙ができる。

正義「残念だけど。」

つまり今が攻撃のチャンス。そう思っていた。

楓「1!」
正義「ッ!? え?!」

正義は十文字を掴み損ね、十文字は間合いを取り直す。

楓「2!3!」タッ
大王「少年!これは柔道の試合では無いんだぞ!?手加減するな!」
奈海「なんで掴まないのさぁ!」
正義「ご、ごめん!・・・なんで・・・?」

正義は、さっきの現象を勘違いだと思い、あえて次は正義から跳びかかる。
すぐに捕まるかと思ったが、こちらが先に掴むかと思った時・・・。

24舞い降りた大王―支配者 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:20:01.63 ID:ir0O8VjR0
楓「無駄だ。1!」 正義「ッ!また!?」
大王「なん、だ、と・・・?」 勇弥「ど、どういう事だ・・・?」 奈海「まさか、これが・・・?」

次の現象は、誰の目にも分かるくらい顕著だった。正義の腕が、十文字の数cm前で止まっていた。
小刻みな揺れから、自分の意思ではないのだろう。となると、答えは1つだ。

楓「2、3!」ガシッ、ブゥン!
正義「うっ!」ダン!

目の前で止まっていた正義を、十文字は掴み、投げ飛ばした。正義はなんとか受身を取ったが、それでも下は地面。少々ながらダメージを受けた。

正義「くぅ・・・、それが、キミの都市伝説?」
楓「そうだ!【三秒ルール】は知っているか?」
勇弥「【三秒ルール】!?なるほど、厄介だな。」
奈海「私でも知っている話だもんね。強いんじゃないの?」

【三秒ルール】とは、迷信の1つで、『地面に落ちたとしても3秒以内なら悪い菌に感染しない』というもの。
例えば友人にキャンディーを渡すときに誤って落としてしまい、気まずい雰囲気が流れた場合に使用される。
ただしアイスクリームや湿ったキャンディーなど粘着質な食品ではめったに使われない。
また、ある科学者が調べた結果、乾いた床に落ちた食品はたしかに安全だが、菌などで汚染されている床ではやはり相当数の菌が付着したらしい。
ちなみに、5秒ルール、10秒ルール、15秒ルールとこれには様々なバリエーションがあり、地域によってばらつきがある。

十文字さんは高らかにこれを説明した。勇弥・・・。

楓「つまり私はこの都市伝説によって、『三秒間の間だけ誰も触れる事ができなくなる』能力を得た!」
正義「3秒間の間、悪い菌が付かないように?」
勇弥「こりゃやばいな・・・。流石に加勢させてもらうぞ!」
奈海「本気みたいだしね。いくわよ、コインちゃん!」
コイン「え?でも・・・、もうやるしかないか!」
大王「まったく、勝てない訳ではないが・・・。」

25舞い降りた大王―支配者 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:22:59.54 ID:ir0O8VjR0
正義が押されているとなると、危機を悟り、全員での戦闘に切り替える。

勇弥「と言ったものの・・・。」
楓「てぇりゃあぁぁ!」ブゥン!
勇弥「ぐえっ!」ゴズン!

勇弥―――敗退

勇弥「すまねぇ・・・。オレ、お前らとは違うんだ・・・。」
正義「勇弥くぅぅぅん!」 大王「いや、ふざけている内は問題ないだろ?」
楓「さぁ、次は誰だ?」
奈海「うっ、こうなったら・・・。」
コイン「まさかこんな時に使うとはねぇ。」

奈海はいつも掛けているウェストポーチから、謎のパーツを取り出す。それを組み立てると、『銃』のような形になった。

大王「?それはいったい・・・。」
奈海「これ?これは勇弥が作った新アイテム、『コインシューター』よ!」

説明しよう!『コインシューター』とは!
勇弥がコインちゃんの協力の末、完成した全く新しい武器である!
名の通り、弾丸の変わりに十円玉を射出する。
しかし真の能力は、コインちゃんが入った十円玉をグリップの収納スペースに装填する事によって発揮される。
なんとグリップを握っている間、コインちゃんつまり【コックリさん】の能力が所有者に発揮される!
さらに、銃弾として装填されている十円玉にも、【コックリさん】の能力を分け与えられるようになっている!

一瞬勇弥が起きていたように見えたが、何事もなかったかのように倒れた。

正義「勇弥くゥゥゥん!?」 大王「問題ないだろ。」
奈海「コックリさんコックリさん、この中に入ってください。」 コイン「OK!」

26舞い降りた大王―支配者 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:25:06.48 ID:ir0O8VjR0
お決まりの呪文でコインは十円玉の中に入り、その十円玉をグリップに収納する。さらに十円玉を数枚、弾丸用に装填する。

奈海「私はあまり力が無いから、悪いけど武器を使わせてもらうわ。」
楓「問題ない。その程度のハンデなら!」

武器を持っている相手でもお構い無しに挑んでゆく。さすが十文字さん!奈海はとっさに十円玉を3発放つ。結果は見えていた。

楓「無駄だ!1!2!3!」
大王「やはりダメか。逃げろ少女!」

十文字は能力で十円玉の動きを止め、奈海に向かっていく。十文字が奈海の腕を掴―――

奈海「残、念♪」 楓「なにッ?!」

奈海を掴もうという瞬間に、奈海が体を翻す。

奈海「【コックリさん】の能力を忘れてない?」
コイン“「私の力であなたの行動は読めていたの!と言ってもギリギリだったけどね。」”
大王「スピーカーまで付いているのか。さすが友だな。」
コイン“「十円玉の中ではずっとしゃべれなくて寂しいって言ったら付けてくれた。」”
正義「さすがは勇弥くんの、遺作・・・。」
大王「大丈夫だろう?!」
楓「しかし、避けているばかりでは私は倒せないぞ?」
コイン“「人の事言えないじゃん!」”
奈海「それと、たまには後ろにも気をつけた方がいいわよ?」
楓「なに?まさかッ!?」

気付くのが遅く、後ろから飛んできた十円玉が十文字の首元にヒットし、十文字がよろける。

楓「か、は・・・。何故だ?」

27舞い降りた大王―支配者 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:28:01.85 ID:ir0O8VjR0
奈海「コインちゃんはねぇ、別の十円玉にも【コックリさん】の効力を分け与えられるの!」
コイン“「そして私のもう1つの能力、『誘導』のおかげで、十円玉があなたを追いかけ続けるのよ!」”
大王「なるほど、『十円玉が勝手に動く』という話からか!便利な能力だな。」
コイン“「推進力がなくなったら止まるけどね。」”
正義「充分すごいよ!」
楓「だが!その程度で私はッ、んッ?!」

急に十文字の口が閉じられた。

正義「えっ?!何が起こったの?」
奈海「【コックリさん】はねぇ、呪いの能力もあるのよ。『コックリさん中に十円玉を放したら呪われる』ってね。」
コイン“「まぁ、まだ子どもだから、ちゃっちいけどね。今のは『喋れなくする呪い』。」”
楓「んんぅー!」
奈海「つまりこれで、あなたは能力が使えない!」

奈海は十文字に向かって十円玉を放つ。しかし何故か急に十円玉が止まる。

楓「・・・。」
奈海「えっ?!あ!」

十文字が奈海の方へ突っ込み、奈海の銃を持つ手を払う。コインシューターが地面に叩きつけられ、コインも飛び出す。

コイン「あぃたたた・・・、心の中で数えるなんて卑怯よ!」
楓「・・・ぷはっ、お前に言われたくはないな。」
奈海「あ、離したから呪い解けちゃった。」
楓「私は必ず、お前達を倒してでも生き延びる!」
正義「くぅ、どうすれば?!」

???「(―――まったく、世話が焼ける契約者ですね―――。)」
ふと、正義の耳に不思議な声が聞こえる。離し方から察するに、これは・・・。

28舞い降りた大王―支配者 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:31:03.40 ID:ir0O8VjR0
正義「も、もしかして、キミが【三秒ルール】?!」
???「(おや?私の声が分かるのですか?不思議なものですね。)」
楓「・・・何を言っているんだ?すでに【三秒ルール】と契約したと言っただろう。」
奈海「何を言ってるの?」
大王「・・・なるほど。少女、少年は放っておいて戦うぞ!」
奈海「え?あぁ、もう!」

大王の言葉で、奈海はコインシューターを拾い直し、十文字に向かっていく。
しかし正義は、謎の声と会話していた。

数秒ルール「(いかにも。私は楓さんと契約している、正確には【数秒ルール】という都市伝説です。)」
正義「・・・そう。ところで、キミが十文字さんを?」
数秒ルール「(とんでもない、誤解ですよ。どうも楓さんは夢見が悪かったようで。)」
正義「そう・・・。」
数秒ルール「(私もあなた方と戦う気なんて無いのですよ?できるなら、楓さんを止めたい・・・。)」
正義「・・・なら、ボク達を信用できる?信用できるなら、手伝うよ!」
数秒ルール「(・・・、いいでしょう。では、私の弱点を教えます。)」
正義「弱点?」

―――その頃。

楓「どうした?!その程度か?!」
奈海「く、えい!」

奈海は十文字に向かって十円玉を放つ。しかし1度見た手。十文字は能力を使い軽々と避ける。

楓「1!2!」
奈海「えっ!?」

十文字は奈海の前で数分止まり、瞬時に奈海の後ろへ回る。

29舞い降りた大王―支配者 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:34:15.56 ID:ir0O8VjR0
大王「バトル漫画の王道だな。」
奈海「うぅ!」

奈海は身構えたが、コインのおかげで十円玉が足元に落ちた。十文字は距離をとり、カウントを終える。

楓「3。まだまだだな」
勇弥「てぇえりゃあぁぁ!」

カウントが終わった瞬間、勇弥が十文字に飛び蹴りしようとする。しかし攻撃は・・・命中した。

楓「なッ、か、くぅ・・・。」
奈海「え?なに?何やったの?」
大王「まさか、お前の能力か・・・?」
勇弥「ん、違うよ大王さん。よく考えれば分かるトリックさ。」
コイン“「トリック?」”

勇弥「十文字さんは能力使用の度に、距離をとるか攻撃するか、つまり相手の攻撃を避けていたんだ。」
奈海「?当たり前じゃない。止めたんだったら止まっているうちに」
大王「なるほど!永続的に攻撃を止めるのではなく3秒間のみという事か!盲点だったな。」
勇弥「正、解。なら3秒おきに間があるんじゃないか、って観察していたんだ。すると案の定使用の度に1.5秒ほど。」
コイン“「さっすが勇弥くん!」”
勇弥「や、というか、自分で調べろよコインちゃん。何のためにスピーカーまで付けたんだよ?」
コイン“「え?ほ、ほら、私は答えるのが専門だから!」”
奈海「誤魔化さない!よし、十文字さんを倒しますか。」
大王「同じ手が通用するかは分からんがな。」

すると、正義がやってくる。

正義「ごめん皆!ちょっと話をしてて。」
奈海「だから誰と話していたのよぉ!」

30舞い降りた大王―支配者 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:37:25.21 ID:ir0O8VjR0
勇弥「ん、だいたい想像はついているが、なんて言っていたんだ?」
正義「【数秒ルール】の弱点だよ。」ボソッ
勇弥&奈海&コイン「「弱点!?」」
大王「でかしたぞ。どのような弱点なんだ?」
正義「いい?―――。」

どうどうとされた作戦会議に苛立ったか、十文字が立ち上がり、攻撃を再開しようとする。

楓「何をしているんだ!?その隙に攻撃するぞ!」
正義「よし、行くよ!」

作戦会議が終わり、まず正義が無謀にも突っ込む。

楓「無駄だ、1!」
正義「3!」
勇弥「2!4!」
奈海「1!2!1!」
十文字がカウントしだすと、全員が騒ぎ出した。すると十文字が混乱しだす。

楓「なッ?」
大王「成功か?なかなか脆いものだな。2、2、2、1!」
コイン“「3!1!4!1!5!9!」”
勇弥「3!4!2!4!1!2!1!」
奈海「2!1!2!1!2!4!」
楓「うぅ・・・。」
正義「終わりだよ。」ガツッ

全員が無茶苦茶に数字を叫ぶ中、正義は十文字の首の後ろを打ち、十文字は気を失った。

正義「・・・勝った。」

31舞い降りた大王―支配者 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:40:08.43 ID:ir0O8VjR0
【数秒ルール】の弱点、それは時間をしっかりカウントしないと能力が発揮できない事。
つまりあれは、十文字のカウントを混乱させるための行動だったのだ。

大王「よし、家に送るぞ。」
奈海「OKって、え?大王さん?」
大王「ん?なんだ?」
勇弥「いや、まさか大王さんの口からそんな言葉が出るとは・・・。」
コイン「なんか隠しているんじゃなぁい?」
大王「知らん。少年の家が1番近いのか?」
正義「できれば、勇弥くんに運んでくれたら速いんだけど。」
勇弥「ん?何でオレ、ってあぁ、忘れてた。じゃあしっかりつかまれよ。」

全員が勇弥につかまると、全員を0と1のヴェールが取り囲む。
―――気が付くと、勇弥宅の前に着いていた。

勇弥「今思ったんだけど、気絶した年頃の女を部屋に連れ込むのってどうなんだ?」
奈海「私がいるから問題ないと思うけど・・・。」
正義「それならボクに任せて。」

正義の言葉を信じ、勇弥はインターホンを押す。

“声「“ガチャ”どちら様でしょうか?」”
勇弥「日向勇弥、ただいま帰りました。」
“声「はい、直ちにお迎えに上がります。」”
奈海「時々思うのよ。なんでわざわざ金持ちって雇っている人を玄関まで呼ぶの?勝手に上がればいいじゃない。」
勇弥「ん、なんでだろうな?あ、あと友人が3人」
正義「待って。えと、途中で女の子が気を失って倒れてたので、危険だったのでここまで運んだんですが、良ければ気がつくまでここで休ませてあげてくれませんか?」
“声「まぁ!それは、直ちに向かいます!“ガチャ”」”
勇弥「・・・あぁ、その手があったか。」
奈海「・・・私、絶対そんな言葉出てこない。」

32舞い降りた大王―支配者 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:43:30.91 ID:ir0O8VjR0
数分と待たず、玄関からタンカーが現れて、十文字を乗せて玄関に戻っていく。それに正義達も付いていった。
こうして、十文字は日向家ゲストルームに無事運ばれた。

楓「・・・。」すぅ・・・すぅ・・・
日向「さて、しばらくどうする?」
コイン「ゲームに決まってるじゃない!」
奈海「騒がしい。静かにしなさい。」
コイン「はぁーい。」

コインがゲームを漁りだした。

大王「俺は友の最新の発明を見ておきたいが。」 正義「ボクもォ!」
勇弥「ん。まぁ『コインシューター』に集中していたからあまりいい物は無いぞ?」
コイン「なにさぁ、私の所為でいい物が造れなかったって言うの?」
勇弥「逆。『コインシューター』が名作過ぎて他はちゃっちいよって事だ。」
大王「そんなにすごい事を成し遂げていたのか?」
正義「さすが勇弥くん、凄い!」

―――数十分後

楓「ん・・・。」
大王「お、やっとか。」 正義「良かった。おぉい、十文字さん。」
楓「ん?うわぁ!?」

十文字は突然周りの状況が変わったことに驚いたようだ。・・・驚かない方が怖いが。

勇弥「大丈夫っすよ十文字さん。ここはオレんちですよ。」
奈海「それはそれで問題だと思うわよ?」
楓「・・・何故コロさない?」
正義「・・・そこからか。」

33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 13:44:07.25 ID:amrIdDp/0
関係ないけどハローバイバイ関なんとかとか言う奴のせいで都市伝説の定義が変えられたよな
オカルト全般が都市伝説とされてしまった


34舞い降りた大王―支配者 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:46:35.28 ID:ir0O8VjR0
正義は、さすがに溜め息をつき、呆れたような口振りで話し始める。

正義「いい?別にボクは人をコロす気なんか無いし、そもそも契約者同士で戦うとかいう話も無いの。」
楓「・・・なら!夢に出ていたあいつは?あの声は?!」
奈海「たぶん、契約して混乱してたから、そんな夢見たんじゃない?十文字さんの都市伝説は喋ってくれないもんね。」
楓「そうか・・・。」

どうやら、負けてかつ、ゆっくり話し合った事で落ち着いたらしい。と同時に、湧く感情が1つ。

楓「・・・すまない、皆。私の勘違いなんかで、傷付けるどころか・・・。」
奈海「もういいから。そもそもいきなり変な力を手に入れたら、どうしたらいいか分からなくなるもんだって。」
勇弥「・・・そんなもんだ。」
正義「?・・・とにかく、十文字さんはこれからどうするの?」
楓「これから?それは・・・。」
正義「何もせずに一生を終えるのか、その能力で何かするのか。別にボクはどっちでもいいと思うよ。」

不意に、正義は十文字に選択を突きつける。

正義「何もせずに一生を終えれば、それはそれでキミは楽になれると思う。」
奈海「ちょ、なんかそれって。」
大王「(自殺を誘発させそうな発言、だな。)」
正義「でもね。そんな事をすれば、結局キミは悪人のままだよ。」
楓「・・・ならどうすれば良い?」

正義が説教を続けようとした時、勇弥が語りだす。

勇弥「なら人を傷付けようとした分、人を守れば良い。そうする事で、お前の罪は消える。」
楓「そんな事で、罪は消えるのか?」
勇弥「本当ではないが、嘘でもない。・・・これを信じて、お前は生きるか?」
楓「・・・。」

35舞い降りた大王―支配者 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:49:09.99 ID:ir0O8VjR0
数秒の間―――そして運命の選択―――の後、十文字の口から回答が出る。

楓「なら・・・生きて、罪を償ってみせる。お前の、その言葉を信じて。」
勇弥「よし、じゃあ改めて。」
正義&奈海&勇弥「「ようこそ、『都市伝説研究同好会』へ!」」

思いもよらない言葉で、十文字は、やっと目が覚めたように話し始めた。

楓「そうか・・・、ありがとう、皆。一瞬『都市伝説研究同好会』の存在を見失っていたよ。だが完全に目が覚めた。」
正義「うん。」
楓「私は、これからは、この力を使って人を助け、悪い都市伝説と戦う事にする!」
正義「うん!かっこいいよ!」
奈海「まっ、って、もう都市伝説とも契約しちゃったから、それでいいんだ。」
勇弥「そ。仲間が1人増えたって事だ。」

急に、奈海のウェストポーチのお守り袋からコインが飛び出す。

コイン「じゃあ、自己紹介しておいた方がいいわよね。」
楓「うわっ!?き、キミは・・・?」
コイン「ちょっと前まで戦っていたじゃない。改めまして、【コックリさん】の[コイン]ちゃんでーす。」
楓「【コックリさん】・・・なるほど、そう言っていたな。宜しく。」
大王「そして。」

十文字が寝ているベッドの横に大王が立つ。

大王「俺は【恐怖の大王】だ。会長の少女が仲間となってくれて嬉しいぞ。」

急に、楓が紅葉を始めた。

大王「(ん?言葉のミスは無いはずだが。まさかバレたか?)」

36舞い降りた大王―支配者 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:50:17.88 ID:ir0O8VjR0
勇弥「あ、十文字さーん。大王さんには気をつけてくださいよ。」
奈海「正義くんのおかげで何もしてないけど、本当は悪い人なんだから。」
大王「なっ、いや、あの2人は嘘を言っていてだな、本当は」
正義「大王!十文字さんを世界征服には利用させないって言ったよね?」
大王「(ダメだったか。)」

ふと、大王の手に暖かいものが被さる。手を見ると、十文字の手のようだ。

楓「大王様!私にその世界征服のお手伝いをさせてください!」
一同「「・・・はあぁぁあぁあぁぁぁあ???!!!」」

今まで実例も、想像もしていなかった出来事に、ただただ声を上げるばかりだった。

楓「あなたのためなら、なんでもします!」
大王「・・・そうか。ありがとう会長よ。会長が仲間ならとても心強い。」
楓「・・・ありがとうございます!」

とうとう俺にも仲間ができたぞ!記念すべき最初の仲間は会長だ。
基礎能力の情報収集力と柔道の腕に、【数秒ルール】の能力が加わった彼女なら、強い戦力となるだろう。
―――世界征服への道は近

正義「大王も十文字さんも!世界征服しようとしたらボクが絶対止めるからね!」

―――世界征服への道は遠い。

第5話「支配者」―完―


37偽警官は恐怖す  ◇nBXmJajMvU (転載): [] 2010/09/06 13:51:28.39 ID:ir0O8VjR0
 …それは、ふらりと街を彷徨っていた
 獲物を求めて、ふらり、と

 もっと
 もっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっとたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさん殺したい
 まだまだ、殺したりない
 もっともっと、殺したい
 絶望を感じたい
 恐怖を、絶望を、糧として
 己は、もっと強大な存在となるのだ

 警官の姿をしたそれは、パトロールのふりをして、夕暮れの街を彷徨う
 そして、獲物にふさわしい子供を、女性を捜す
 彼の獲物は、女子供と決まっているのだから

 しばし、彷徨い……彼は、格好の獲物を見つけた
 コアラの絵柄がついたお菓子の箱を持った、幼い少年
 以前、別の少年といる姿を見かけた事があり…その、もう一方の少年相手に、襲いかかった事がある
 あの時はまだ力も弱く、都市伝説契約者であったあの少年に負けてしまったが…
 幸い、説得するなどと言う甘ったるい方法を相手が取ってきたおかげで、彼は生き延びる事ができた

 本当、甘い
 こちらの嘘を、完全に信じ込んで
 たとえ、心を読む能力を持っていようが、彼には通用しないと言うのに
 彼は、「偽警官」
 その心までもが、偽物、偽り
 たとえ心を読み取ろうとも、彼の悪意に染まりきった真意を読み取るなど、不可能
 第一、都市伝説を説得により改心させようなど、なんて甘い考え方だろうか
 そんな事で都市伝説が改心するならば、誰も苦労なんてしない
 あの少年は、今までも、それなりの数の都市伝説を改心させてきたような事を言ってきていたが……彼は、その少年の言葉を信じていない

38偽警官は恐怖す  ◇nBXmJajMvU (転載): [] 2010/09/06 13:52:09.08 ID:ir0O8VjR0
 あの少年がそう思い込んでいるだけで、本当は説得なんてできていなかったのだ、と考えていた
 説得が成功して、都市伝説が改心したなど…………甘ったるい、幻想でしかない
 都市伝説契約者の癖に、あんな甘ったるい幻想にとらわれているなど、なんともおめでたい
 今度遭遇したならば、その甘ったるいゲロカス妄想を打ち砕いて、たっぷりじっくり絶望させて殺してやろう

 そんな事を考えながら…彼は、人のいい警官のふりをして、お菓子の箱を持った少年に近づいていく
 あの少年がこちらを覚えていなかったならば、いつも通りに襲うまで
 もし、覚えていたならば……改心したふりをして、油断したところを襲ってやろう

 ゆっくり、ゆっくりと
 偽警官は、少年に近づいていき


 …………くるり
 少年が、偽警官の気配に気づいたのか、振り返った


 その、表情は
 どこか、酷く大人びて、さめていて


「………僕を襲うつもりなら、やめておいたほうがいいよ?…………………将門様に祟られてもいいんだったら、まぁ、構わないけどね?」
「−−−−−−−−−−−−−っ!!??」


 少年の、言葉に
 偽警官は…ぞくりと、動きを止めた

 将門
 平将門

39偽警官は恐怖す  ◇nBXmJajMvU (転載): [] 2010/09/06 13:54:05.98 ID:ir0O8VjR0
 「首塚」のその恐るべき存在を、偽警官は知っている
 何せ、つい最近、その脅威の端に、かすかに触れてしまったのだから…!

「…………君が殺そうとした「みち子さん」は、「首塚」の保護下に入った……………あの時、すぐに引いたから一応、見逃してあげたけど…………………これ以上、弱い者を襲うようだったら……………「首塚」は、君に対して容赦、しない」

 幼い外見に似合わない、淡々とした物言い
 ただの少年にしか見えないそれに、偽警官は得体の知れない恐怖を感じた

 見透かされるはずなどない、己の本心を、完全に見透かされてしまっているような
 そんな、錯覚

「……は、はは、くっひゃっははははははははははははははははあははははははははははははははは!!!」

 その恐怖を、振り払うように
 偽警官は、狂ったように笑い続ける

「そうかぁ?……じゃあ、やってみろよぉ!!!この街で、俺のような都市伝説がどれだけいると思ってるんだ?あぁ?いかに「首塚」であろうとも、全てに手が回るわけねぇだろぉおお!!??
「首塚」に所属している奴や、保護下に入ってる奴さえ襲わなければ…………っそう簡単に、やられるかよぉおおおおおお!!!!」
「…………」

 偽警官の叫びにも、少年は能面のような表情を崩さない
 ……やがて、呆れたように、小さくため息をついてきた

「そう………じゃあ、勝手にすれば……?…………君みたいな小物………「首塚」が手を下さなくとも、いつか、誰かが始末してくれるだろうしね」

 くるり
 偽警官に背を向けて、歩き出す少年
 ……しかし
 突然、ぴたりと立ち止まり
 振り返って………きひひ、と笑った

40偽警官は恐怖す  ◇nBXmJajMvU (転載): [] 2010/09/06 13:55:11.75 ID:ir0O8VjR0
「………あぁ、駄目。やっぱり駄目。君は、「首塚」の誰かに殺されるよ…………容赦なく、慈悲もなく、惨めに無残に残酷に、たっぷりたっぷり苦しめられて殺されるだろうね………きっひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ」

 不気味な、その笑い声に
 偽警官の恐怖が、警戒心が、ピークに達した


 関わるな
 こいつと、関わってはいけない
 自分は、まだ生きたいのだ
 生きて、もっともっともっともっともっとたくさん殺して、恐怖と絶望を味わっていきたいのだ……!!


 転がるように、逃げていった偽警官
 その後姿を見送り、少年……幸太は、つまらなそうに言い捨てる

「……無駄だよ……どうせ、もう長く、生きられやしない……………素直に、あのお兄ちゃんの説得を聞いていれば、生き延びられたかもしれないだろうけどね」

 恐怖の大王と契約している、あの少年の説得に応じなかった時点で
 偽警官の運命は、もはや固定されていた
 すでに、偽警官がそう遠くない未来に殺されるだろう事を確定済みで、幸太は呟く

「………後は…あのお兄ちゃんがどう動くか、かな…?」

 その一点にだけは、興味があるように
 きひひ、と幸太は笑って、夕暮れの町並みに消えていったのだった




to be … ?

41舞い降りた大王―歪んだ世界 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:57:02.55 ID:ir0O8VjR0
―――ふと気がつくと、ボクは学校の廊下にいた。何故かは分からない。都市伝説の仕業?

あ、向こうから奈海ちゃんがやってきた。「おぉーい!」

奈海「・・・。」ぷいっ スタスタ

・・・え?あ、次は勇弥くんだ!「やぁ勇弥くん!」

勇弥「・・・。」スタスタ

・・・どういう事?これは・・・。

―――夢?―――

???「「そう、『夢』だ。だが、同時に『現実』でもある!」」

頭の中に変な声が響く。どこかで聞いたような声。
「キミは、誰?」

???「「オレはお前で、お前はオレだ。」」

「・・・意味が分からない。ボクはボクだよ。ボクはたった1人の存在。2人もいないよ。」

???「いいや。『お前』は1人じゃない!お前は無限に存在する!」

すると、自分の目の前にたくさんの線が走り、1人の人間を作り出す。その姿は・・・自分をもっと大きくしたような姿だった。
「どういう事?キミはもう1人のボクなの?」

???「ある意味そうさ。正確には『別の世界で生まれた』お前、だがな。」

42舞い降りた大王―歪んだ世界 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:58:07.90 ID:ir0O8VjR0
「別の世界?・・・証拠でもあるの?」

???「あぁ、あるぜ。誕生日はお前より数年早いが、3月28日。姿もほぼ一緒だ。そしてなにより・・・。」

「決定的な証拠でも?」

剣裁「オレの名前は[西 剣裁(にしハヤタ)]だ。」

「なんだ、全く違うじゃん!」

剣裁「何を言う。[マサヨシ][セイギ]とは、『力で、人を守る』という意味だ。知らないのか?
   オレも、『剣という力で、人を守るために裁く』と書いて[剣裁]だ。」

「そんな・・・、でも!」

剣裁「[黄昏]は夕日の事だ。夕日が沈むのは西。オレも[西]だ。」

「ぅ、こじ付けだ!」

剣裁「こんだけ一致しててか?さっき見ただろ?お前の友達によく似た奴を。」

「ッ!?・・・まさかあれも?」

剣裁「うちの世界の、そいつらさ。よく似てるだろ。」

「・・・何しに来たのさ。」

剣裁「さっきも見たように、オレはお前とよく似た人間に囲まれ、よく似た人生を送っていた。」

「だから何?」

43舞い降りた大王―歪んだ世界 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 13:59:06.94 ID:ir0O8VjR0
剣裁「黙って聞け。お前にも居ただろう。『お世話係』『幼稚園からの親友』・・・。
   オレは幸せだった、だがある日!オレは全てを失った。」

「・・・。」

剣裁「オレは孤独になって、苦しんだ。なのに何故?!お前は今も『友達』に囲まれているんだ?!」

「そ、そんなの知らないよ!八つ当たりだ!」

剣裁「オレには分かる。数年早く生まれたからでも、親が警察官じゃないからでもない!」
   ・・・『都市伝説』のせいさ・・・。

「・・・都市伝説に、襲われたの?」

剣裁「バカが!オレの世界に、『都市伝説はいない』!」

「じゃあ、なんで都市伝説のせいなの?都市伝説がいないのに?」

剣裁「『お前の世界には』いる、だろう?だからお前は幸せだったんだ!」

「そ、そんな訳無い!なにか別の理由だよ!」

剣裁「小学4年生の時!何があったか覚えているか?」

「え・・・、ッ!奈海ちゃんと、ケンカしたけど・・・。」

剣裁「オレも、そいつに該当する人物とケンカした。で?仲直りはできたか?」

「で、できたよ!当たり前」

44舞い降りた大王―歪んだ世界 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 14:00:02.44 ID:ir0O8VjR0
剣裁「オレは『できなかった』。それが、オレとお前の違いさ。」

「・・・!」

剣裁「オレはそれ以来、人間不信さ!女なんて必要ない!本気で、クローン技術で女なしで子孫を残そうと考え、
   世界中の女を、いや、俺の嫌いな人間を全員コロそうと誓った。
   だが、保育所時代のせいもあってか、オレは本心では誰かと一緒にいたいとも願っていた。
   毎日が矛盾との戦いだ!何故周りから友が消えたのか、分からなかった。」

ボクはその時、顔を上げられなかった。自分のあんな顔、見たくなかった。
「・・・。」

剣裁「だがお前はどうだ!あのケンカは『【恐怖の大王】のおかげで』解決したんだ!
   もしいなかったら解決したか?!いいやしなかった、お前もオレと同じ孤独に陥った!」

「・・・でもそれは、大王が一緒にいてくれたから」

剣裁「『大王が一緒だったから』、ずっと『大王に頼ってきた』んだよなァ!?」

「ッ?!」

剣裁「『ずっと大王様と一緒だったから』、今まで幸せだったんじゃないのか?!
   誰も自分に抗う事もなく、友達にも囲まれ、今まで幸せに生きてきた!」

「ち、違う!大王のおかげなんかじゃ」

剣裁「否定できるのか?!無理だな、無意識にそうなっていたかもしれないぜ?」

「・・・なんでだよ?」

45舞い降りた大王―歪んだ世界 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 14:02:57.97 ID:ir0O8VjR0
剣裁「大王は教室にも入ったことがある。その姿を、誰も見ていないと思っているのか?
   勇弥?奈海?その2人は見えていたな。だが、もし全員だったら?後に大男を引き連れた少年をどう思うかね?」

「う・・・。」

剣裁「大王がいれば、友達もできるし、都市伝説と戦ってヒーローごっこ。
   ずっと幸せ、すっと守ってもらえる、ずっとずっと『正義』を語っていられる!」

「・・・。」

剣裁「・・・もう何も言えないか、ならいい。」

不意に、足場が無くなった様な感覚に襲われる。下を見ると、暗い空間が、沼のようになっていた。
「ど、どういう事?!何をするの?!まさかボクと入れ替わる気じゃ」

剣裁「そんなあつかましい事はしない!ただ、お前とオレが1つになるだけだ。
   そうして[黄昏 正義]は消え、[西 剣裁]と共に同じ苦痛を味わってくれればいいんだ・・・!」

彼はボクの顔を、上から赤い目で見下ろす。
「・・・。」

剣裁「これでいいんだ、お前なんて、本当はいないんだ・・・!」

ボクはもうしゃべる事もできなかった。・・・もういいんだ。彼の言う通り、1つの人間になろう。それでいいんだ。

46舞い降りた大王―歪んだ世界 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 14:05:04.62 ID:ir0O8VjR0
―――お前は今日から[セイギ]だ!そう呼ばせてもらう!―――

ごめんね勇弥くん。ボクは、『正義』じゃないんだ。

―――私はね、セイギくんの優しくて、純粋なところが好きなの!―――

ごめんね奈海ちゃん。ボクは優しくも、純粋でもないんだよ。

―――少年。あんなやつに、プレゼントを渡すのか?―――

ごめんね大王。ボク、『嘘』ついたんだ。


お兄ちゃんにプレゼントなんてあげる気なかったんだ




47舞い降りた大王―歪んだ世界 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 14:08:04.03 ID:ir0O8VjR0
お兄ちゃんが【白ワニ】をコロした時から、ボクはお兄ちゃんを恨んできた。
でもボクは知っていた。もしこのまま恨み続けたら―――ボクはお兄ちゃんをコロしてしまうんだ。
だからボクは強引に『自分』をコロした。お兄ちゃんの前で無理をし続けた。・・・だからいいんだ、これで。

もうお兄ちゃんをコロそうとする自分と戦わなくていいんだ
もう誰とも戦わなくていいんだ
―――これで、ボクは『ボクを裁き、人を守る』事ができるんだ―――

もう口まで暗い沼に浸かろうとしていた時、無意識に伸ばしていたボクの腕を、誰かが掴む。
いや、分かっていた。[剣裁]がまた何かをするんだ。早く沈めてくれればいいのに・・・。

剣裁「お前・・・何故、ここに?」

・・・違う?じゃあ誰?目を開け、恐る恐る後を見ると、・・・ボクを今まで『守って』くれていた人がそこにいた。

大王「散歩だ。深い意味は無い。」
剣裁「ふざけるな!【恐怖の大王】、お前さえ、・・・お前さえ居なければァァア!」

剣裁が大王に向かって殴りかかろうとする。
しかし大王に届く前に、いつの間にか出ていた黒雲から、雷が落ち、剣裁に命中する。

剣裁「・・・ぁ・・・、ぉ、お前さえ、お前さえ、いなければ・・・!」
大王「いい加減にしろ。まるで少年が、俺のおかげで幸せになったかのように言いやがって・・・。」

今思えば、それがボクが見た、大王の最初の説教だった。

48舞い降りた大王―歪んだ世界 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 14:11:05.68 ID:ir0O8VjR0
大王「少年は明るく、仲間思いで、時に勇気もあり、気に喰わんが、自分の『正義』を持っている。」
剣裁「・・・だからそれは」
大王「それが『なかったら』、俺は今ここにいない!そんな奴ごめんだ、消えてくれ。」
剣裁「ッ?!・・・。」
大王「少年は、お前が思うほど他人任せな奴じゃない!他人の幸せも考える、他人思いな人間だ。
   ・・・逆に自分の意見が強すぎて、聞き分けがない時もあるがな。」
剣裁「・・・ォレは・・・。」
大王「正直に言え。『友達ができない』のではなく、『また友達がいなくなるのが怖い』んだろ?だから人を信じれないんだ、違うか?」
剣裁「・・・違、・・・」
大王「いいや、お前は『甘えている』!誰かに、この状況を打破してもらおうと願っている!
   だが人は信じられない。だから、信じられる友がいつも傍にいる少年を妬む事しかしなかった!」

大王は、怒りのような感情を込めて説教を続けていた。

剣裁「オレは、どうすれば・・・?」
大王「そんなの自分で考えろ。ずっと正義を見ていたなら知っているはずだ。『どうすれば親友ができるか』・・・。」
剣裁「・・・。」

不意に、剣裁に線が走り、ゆっくり線がずれていくと、剣裁の姿が消え、周りも真っ白になった。

正義「・・・。」
大王「少年、帰るぞ。」
正義「え?どうやって?」
大王「これはもう、お前の夢だ。起きようと思ったらすぐに起きるさ―――」

―――目を開けると、いつもの天井、そして覗き込む2人の顔。

正義「勇弥くん!奈海ちゃん!」ガバッ!
勇弥「うおっ?!・・・大丈夫だったか?正義。」
奈海「わっ?!・・・もぅ、正義くん、暑苦しいよ。」

49舞い降りた大王―歪んだ世界 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 14:14:16.94 ID:ir0O8VjR0
思わず、正義は2人を抱きしめていた。数分後、正義は『夢』の内容を少々かいつまんで話してみた。

正義「―――、ねぇ、これってただの夢だったのかな?」
勇弥「そうだ。と言いたいが、たぶんこれは都市伝説だ。」
奈海「コインちゃんが、都市伝説の反応を探知してたし、大王さんも見つけたみたいなの。」
正義「そう・・・じゃあ、あれはいったい?」

ふと、十文字さんがこの都市伝説の予想を語りだす。

楓「発言から、おそらく【平行世界】だと思うな。」
勇弥「なるほど!それなら辻褄が合う!」

【平行世界】とは、『パラレルワールド』ともいう理論の1つで、
ある世界(時空)から分岐し、それに並行して存在する別の世界(時空)を指す。
『この現実とは別に、もう1つの現実が存在する』というアイディアは、
『もしもこうだったらどうなっていたのか』という考察を作品の形にする上で都合がよく、
パラレルワールドはSFにおいてポピュラーなアイディアとなっている。
また、タイムトラベルを扱ったフィクションにおいて、タイムパラドックスの解決法としてパラレルワールドが用いられる場合がある。
ちなみに、『パラレルワールド』は実際に物理学の世界でも理論的な可能性が語られている。
例えば、量子力学の多世界解釈や、宇宙論の「ベビーユニバース」仮説などである。

十文字は勇弥に引けを取らないぐらい簡潔にこれを説明した。

楓「『夢の中でもう1人の自分と入れ替わる』というシチュエーションも確か使われていたはずだ。」
勇弥「【平行世界】は『シュレディンガーの猫』を説明するためにも使われているんだ。」
奈海「何?『シュレディンガーの猫』って。」
勇弥「『シュレディンガーの猫』とは、[シュレディンガー]が提唱した量子論に関する思考実験の名称で(略)。」
楓「つまり猫が『死んでいる』か『生きている』かが曖昧という(略)」
コイン「あぁぁ、もう!分かんないからいい!」

50舞い降りた大王―歪んだ世界 ◇dj8.X64csA (代理): [] 2010/09/06 14:17:04.24 ID:ir0O8VjR0
コインが2人の教授を止めたところで、正義がまた疑問を投げかける。

正義「・・・ねぇ。あの[剣裁]って人、本当に存在すると思う?」
勇弥「何を言っているんだ?都市伝説なんだから化けて出たなにかに決まってるだろ?」
コイン「でも都市伝説だったら、あれは実在する人物なんじゃない?『噂に従う』、それがルールなんだもん。」
勇弥「・・・そうだったな。」

大王「もし、実在する人物だとしたら、矛盾が生じるぞ。」
楓「大王様、どういう意味ですか?」
大王「あいつは『自分の世界に都市伝説はいない』と言っていた。もしそれが正しかったなら、【平行世界】の都市伝説は次元を超えて、
   『都市伝説はいない世界』にも自分の能力を干渉させた事になる。それはあちらの世界ではどう説明するんだ?」
奈海「・・・やっぱりただ単に、『他の世界の人間の姿に化ける』だけかもよ?」
大王「だとしたら、『本物の剣裁』は説教を受けていない事になるのか。無駄骨だったか・・・。」

大王が、寂しそうな顔をする。それに誰も気付かず、勇弥くんは話し出す。

勇弥「じゃあ、オレは帰るな。正義は疲れているだろうから、今日の勉強会、休みにしておくぞ。」
正義「うん、分かった。」
奈海「正義くん、またね!」 楓「黄昏、しっかり休め。」

そう言って、皆は外に出て行った。

正義「・・・大王。」
大王「なんだ?」
正義「・・・助けてくれて、ありがとう。」
大王「・・・夢の中の話だろう。」

少し微笑んでいる大王を見ながら、ボクはゆっくり目を閉じた―――

第6話「歪んだ世界」―完―

51人喰刀と蟲少女と愉快で奇怪な家族達 ◇JkwAtujAz6 (代理): [] 2010/09/06 14:20:16.61 ID:ir0O8VjR0
「ああっ、あんた、あの時の逃げた黒服っ!?」

今気が付いたかのように、実際に今の今まで気付いていなかったのだろうが…
b-No.005の姿に、驚き眼を丸くした後、慌てたように自らの都市伝説を呼び出し警戒心を顕にする少女。

「B-No.005……今更、私たちの前に現れて、一体何が目的です?」

その横に立つ嘗ての仲間、B-No.002が軽くボクシングポーズを取りながら問いかけてくる、少しでも怪しい素振りをすれば直ぐ様に攻撃を仕掛けてくるつもりなのだろう、殺気を含んだ視線が痛い。

「んー、別にスカイフィッシュのお姉ちゃんとフーちゃんには用は無いよ? ボク達が用があるのは十円玉のお兄ちゃんだけ、今、何処にいるか知ってるー?」

にこやかに返すB-No.005の言葉に、二人の間に剣呑な雰囲気が流れる。

「知ってたとしても誰があんた何かに教えるか!」
「そもそもB-No.005が彼に用? 何を……まさか、B-No.001の仇でもとろうとでも?」
「えー、別に今更そんな事しないよー、そもそもイッちゃん生きてるし」

今にも飛び掛ってきそうな二人、しかしそんな彼女たちの姿にも何処吹く風な風体でB-No.005が軽く返し……

「「……はぁっ!?」」

という、息のあった困惑の声が、夏の太陽の下にこだましたのだった。


「おにいっ……、いえ、B-No.001が生きているとはどういう事です!」
「えー、どういう事もなにもー」
「何っ、あいつが生きてるって! まさか、鮫島事件をまた起こす気なの!」
「えー、そんなつもりは全然ないよー」

52人喰刀と蟲少女と愉快で奇怪な家族達 ◇JkwAtujAz6 (代理): [] 2010/09/06 14:23:00.85 ID:ir0O8VjR0
場が混乱の坩堝に落ちていく、困惑極まった感の二人の姿に深くため息を着くと、その私の姿に反応してか
ギロリと音がしたような錯覚を受けるほどに剣呑なスカイフィッシュの契約者の視線が私に突き刺さった。

「ていうか、このガキは何なのよ?」
「何と言う今更感、出会い頭にドロップキックを喰らわせてきた輩の言葉とは思えませんね」
「うっさいっ! ていうか自業自得でしょうがっ!」

などという彼女の突っ込みは軽くスルーしつつ

「そう言えば、私も気になっていたのです、B-No.005、この少年は一体?」
「ボクのフィアンセの……あいたっ」

B-No.002に大嘘吹き込もうとしていたB-No.005の頭に軽く叩きながら、私は口を開いた。

「誰が誰のフィアンセですかまったく……さて、久しぶりですね二人共、私こそが今話題に上がっているイッちゃんことB-No.001です、改めてよろしく」

その言葉に、目の前の二人の視線が、私の身体の足の爪先から、頭のてっぺんまでを何度も何度も往復し……

「「……はぁっ!?」」

本日二度目の叫びがこだました。




53人喰刀と蟲少女と愉快で奇怪な家族達 ◇JkwAtujAz6 (代理): [] 2010/09/06 14:26:13.59 ID:ir0O8VjR0
その後、外で立ち話も何だと言うことで、部屋の中で詳しい話をすることになった。
もちろん提案したのは私である、間髪いれずに冷たい麦茶を所望したら、熱々の番茶が急須ごとこちらに飛んできて死ぬかと思ったは、まあ比較的どうでも良い話である。

――で、

「かくかくしかじか、まるまるうまうま、とまあそういう事でして……分かってくれましたか?」
「そんな説明で分かるかっ!」

素晴らしい反応速度で突っ込みを返してくるスカイフィッシュの契約者に、やれやれと肩を竦める。

「まったく、世界のお約束という物が理解出来ない人はこれだから……」
「喧嘩売ってんのあんたっ!? 喧嘩売ってんのねっ!? おー良いわよ買うわよガチよガチ、そのムカつくインテリ眼鏡ごとブッ潰してあげるわ!」
「お、落ち着いて、B-No.001も煽らないでください!」

取り敢えず、何故か収拾が付かなくなりそうなので真面目に説明をすることにする。
「首領」と出会い、生き返らせられたこと、一般の子供へと転生した為に既に我が身が「黒服」ではないこと、「首領」の思惑を知る為に、その行方を探していること、そして、その為に「彼」の力が必要だということを連々と……。

「なるほど、話はわかりました……が、残念ながら、彼の居場所をあなた達に教える事は出来ません」
「何故です? まだ私達のことを信用できないと?」
「あったりまえでしょうが! まあ、教えられない理由は、それだけじゃないんだけどね……」
「どういうことー?」

B-No.005の問いかけに、スカイフィッシュの契約者とB-No.002が顔を見合わせ溜息を付いた
その煤けたような二人の表情に、嫌な予感をひしひしと感じずには居られない私である。
かくして、その嫌な予感は、ほんの数秒後、彼女たちの口から紡がれる言葉によって的中する事になったのだった。

「つまり……私達も、今、彼が何処に居るのか分からないのです」
「今から一年ぐらい前にね、ご先祖ちゃんに拉致されて、あいつ行方不明になってんのよ……」

……どうしてこうなった。

54お引越し ◇DkTJZY1IGo (代理): [] 2010/09/06 14:29:04.85 ID:ir0O8VjR0

ハンニバルの引き起こした事件から暫くたったある日。
学校町にある、ある白い洋館……
「あーくだんね〜……これでやっと片付けがすんだなあ!」
エーテルは骨をコキリとならし、大きく伸びをしながら袋を放り出した。
芝生の生えた綺麗な庭には、何かの残骸が、ビニール袋に詰められている。
なぜかビニールや人の髪の毛を焼いたような異臭もする。
「人形の館……っていうだけあったね……」
マクスウェルは呆れ顔だ。
不動産業者の人が蒼い顔をして止めた方が良いと言っていたが
エーテルは聞かなかった。
それもそのはず、この洋館はある人形師が生前暮らしていた場所で
住んだ人が学校町の中でも三日と持たず引っ越すとか
肝試しに行った不良が帰ってこないとかそんなエピソードばかりなのだ。
渋る不動産業者に『アメリカでゴーストバスターやってましたのでご心配なく』
とエーテルは半ばひったくる様に権利書を奪取してきたのだ。
少なくとも嘘は言っていない。




55お引越し ◇DkTJZY1IGo (代理): [] 2010/09/06 14:39:14.44 ID:9EZdKblq0

「色々有ったなあ。
キューピー人形、三本足のリカちゃん、日本人形からビスクドール……
まあバリエーションは豊かだったよな」
「三本足のリカちゃんの……足を引っこ抜こうとするのはエーテルくらいだよ……」
「だってバランス悪いじゃん」
こともなげにそう言いながら、エーテルはスーツのポケットから
黒く変色したお守りや水晶、お札などをバラバラと取り出す。
調査課が保有している、対呪いの物品系都市伝説だ。
「まあ攻撃手段が割れてれば早々負けはしないって。
包丁もって襲い掛かる人形もいたけどハンニバルより速いなんて事はありえないし
一寸婆より当てにくいってことはないし」
「荒っぽい乱暴な男の子が人形遊びするように、バラバラにされてたね……
ゲラゲラ笑いながら日本人形をパンチパーマにするとか……」
マクスウェルはたしなめるようにそういった。



56お引越し ◇DkTJZY1IGo (代理): [] 2010/09/06 14:42:39.98 ID:9EZdKblq0
「だってさ、俺、最初は丁寧に、降伏を促したのに
人間で人形ごっこしようとするから、遊んでやったのさ。
役目が終わった人形は人形に、丁寧に遊んで【お炊き上げ】が道理だ」
レーザーでお炊き上げされることになるとは、流石の人形達も想像の埒外だっただろうが。
「人形達には気の毒だけど相手が悪すぎるよ……どっちがお化けかわからないなあ……」
「化け物を倒すのは何時だって人間かな?
たまには人形を止めた人形を、人間を止めた人間が倒すなんて事も有るだろうさ」
肩をすくめてエーテルはそういった。
「はあ……まあいいか調査課も今お金ないしね……格安でこの物件が買えたのはお得なのかな……」
「あ、不燃ごみって今日だったよね。マクスウェル出しといてー。
俺、組織の方に連絡してくるから」
「はーい」

こうしてエーテルたち組織調査課は、学校町に引っ越してくる事になった。

to be……




57はないちもんめ ◇YdAUTYI0AY (代理): [] 2010/09/06 14:45:34.57 ID:9EZdKblq0
「マズい・・・はぐれた」
一年生になったらと死人共にせがまれてプールに来たのは良いが・・・奴等と逸れた
問題を起こしてなければ良いんだが・・・
人気の無いプールの入り口で『死人部隊』の契約者は頭を抱えていた

ほぼ同時刻・・・プールサイド
新島愛美の前に、一年生になったらは居た

58はないちもんめ ◇YdAUTYI0AY (代理): [] 2010/09/06 14:48:13.22 ID:9EZdKblq0
「・・・友也」
いや
「久しぶりね、新島愛美」
「一年生になったら!!」
銃を抜き突きつける
周りに人は居ない・・・仕留めるなら今だ
「待ってくれない?
 私がここに来たのは宿主の言葉伝えに着ただけなんだからさ」
「・・・何?」
「大した子よね
 9割私に飲み込まれてるのに最後の一線は越えさせてくれないもんだから普段はマトモに喋る事も考える事も出来ない
 私が表に出る事が出来るのは宿主が許可を出した時か勢いで一時的に、が関の山だもの」
それはつまり・・・あの子の意識はまだある?
いや、それどころか・・・
「友也が・・・お前を押さえている?」
「私の好き勝手にはさせてくれないわね
 まぁ、食べる事に関してはあの子自身ノリ気だから止められる事は無いけど」




59はないちもんめ ◇YdAUTYI0AY (代理): [] 2010/09/06 14:50:37.98 ID:9EZdKblq0
「・・・内容は?」
「ん?」
「あの子が私に伝えたい言葉は?」
「あぁ・・・『気にして無いから気にするな』だってさ」
・・・え?
「待て!それはどういう・・・」
「ゴメン、ここまでだって・・・・・・」
そこまで言って一年生になったらは下を向き
「・・・飯ー」
次に顔を起こしたときにはそう言って走って行ってしまった

気にして無いから気にするな

それは・・・鐘声に押し付けた事を?
それとも私があの子を一度は殺そうとした事を?
「・・・・・・」

何処まで考えても、答えは出なかった


60はないちもんめ ◇YdAUTYI0AY (代理): [] 2010/09/06 14:52:17.21 ID:9EZdKblq0
その頃
「やべぇっ!?俺の腕が!腕が!」
「ハハハ腐りかけだもんなぁ・・・波で簡単に体の一部が流されていく〜」
「言ってる場合か!!お前頭流されてんぞ!!」
「やべぇ・・・やべぇよ・・・」
死人達はプールでとても口には出せない状態になっていた

続かない


61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 14:54:07.31 ID:9EZdKblq0
途中フリーズに見舞われながらも代理投下終了
後は、平日の人以内時間帯にいかにスレを保つかだけだ

62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 15:12:27.61 ID:9EZdKblq0


63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 15:31:38.60 ID:9EZdKblq0


64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 15:53:36.58 ID:9EZdKblq0


65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 16:18:19.39 ID:9EZdKblq0


66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 16:39:26.83 ID:9EZdKblq0


67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 16:59:18.79 ID:9EZdKblq0
せ               夕食すぎにもスレが残ってますように

68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 17:45:35.48 ID:t62SWsYa0
ho

69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2010/09/06 18:24:59.39 ID:t62SWsYa0


70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2010/09/06 19:15:02.04 ID:HXe12pY70
ほしー

71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 19:33:10.29 ID:I3oRvO0k0


72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 19:54:33.13 ID:I3oRvO0k0


73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 20:12:35.58 ID:I3oRvO0k0


74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 20:33:19.06 ID:I3oRvO0k0


75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2010/09/06 20:51:16.84 ID:HXe12pY70


76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 21:09:44.07 ID:I3oRvO0k0


77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 21:27:08.74 ID:I3oRvO0k0


78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2010/09/06 21:45:27.15 ID:HXe12pY70


79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 22:06:23.29 ID:I3oRvO0k0


80続・プールの中に魔が潜む  ◆nBXmJajMvU : [] 2010/09/06 22:23:07.00 ID:I3oRvO0k0
「ぅん……?……あ、あれは!?」

 はぐれていた妹達を探していた、口裂け3姉妹長女
 そんな彼女が見たものは…流れるプールでぷかぷか流される、水着
 ビキニの、胸を覆う部分
 はっきりと見覚えのあるそれは、間違いなく、先日、みんなで選んだ、次女の水着

「……あ!お、お姉さま!」
「おねーさまー!」

 そして
 その水着を追いかける、次女と三女
 胸元を隠しながら、三女の浮き輪を引きながら己の水着を追いかけている次女の姿に、長女は慌ててプールに入ると、二人に近づき、次女に自分が羽織っていたパーカーを着せてやる

「どうした、何があったんだ?」
「そ、それが、急に、水着がプールに流されて…」

 長女に、事情を説明する次女


 ……その時
 すぅ、と水の中で……また、何かが、動いて
 それは、長女に狙いを定めて…


「−−−−−−−っ!!」

 直後
 水の中で、何かが接近してきた事に、長女は気づいた


81続・プールの中に魔が潜む  ◆nBXmJajMvU : [] 2010/09/06 22:24:51.92 ID:I3oRvO0k0
「お姉さま?」
「おねーさまー?」

 慌てて、次女と三女を庇うように動く長女
 −−っすぅ、と
 何かが、自分のすぐ傍を通り過ぎていった、感触

 そして
 下腹部に感じた、冷たさ

「………ぇ」

 長女の、視線の先には
 次女の水着と一緒に流される、赤い布着れが、見えた

 それは、間違いなく
 彼女の下腹部を覆っていた、ビキニで

「ど、どどどどど、どうなっているんだ!?」
「え?あ、あれ、お姉さまの!?」
「な、流されちゃうの!」

 どんどん流されていく、二人の水着
 口裂け三姉妹は、慌ててその水着を追いかける
 しかし、水着は姉妹達から逃げるように、流され続けて


 水の中で、何かが楽しげに笑ったが
 その姿は、誰にも見えない
                               続くかもしれないし続かないかもしれない

82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 22:27:40.66 ID:I3oRvO0k0
ケモノツキの人に、熱した剣山に向かって紐なしバンジー焼き土下座orz
長女も剥かせていただいた
別のネタ投下しようかと思ってたんだが、なかなか書けなくてカっとなって書いた
どうせなら、次女とは違う部分を剥きたかった
大人しく三姉妹に口を裂かれてくる

83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 22:46:29.22 ID:I3oRvO0k0
うー

84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2010/09/06 22:49:49.39 ID:HXe12pY70
投下乙ですー
エロハプニングいいよエロハプニング

85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 23:06:41.59 ID:I3oRvO0k0
みんなももっとエロハプニングを起こせばいいと思うよ!!

86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 23:27:16.65 ID:I3oRvO0k0
うー

87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2010/09/06 23:48:48.20 ID:2dLEnUdl0
乙です
さて、野郎が剥かれるのはまだだろうか!!

88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/06 23:49:51.78 ID:I3oRvO0k0
おやすみー
明日もスレが残っていますように

>>87
翼を剥くのはもうちょい先なんだぜ
準備が整ってないんだぜ

89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2010/09/07 00:23:56.05 ID:M27nNCGXQ


90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2010/09/07 01:00:19.05 ID:eGkHrcq70


91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2010/09/07 01:45:22.30 ID:eGkHrcq70


92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2010/09/07 02:36:37.17 ID:eGkHrcq70


93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/07 03:15:35.24 ID:nKiuAvNb0
ほしゅー

94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2010/09/07 07:05:27.00 ID:M27nNCGXQ
ほし

95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/07 08:02:54.19 ID:OhqGAEqvQ
おはようほ

96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/07 10:00:48.08 ID:mJhMrCseP


97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/07 11:00:49.79 ID:sBn0aj+X0
おはほ

98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/07 11:33:00.46 ID:sBn0aj+X0


99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/07 12:53:01.46 ID:RTPIK1770


100以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/07 13:11:35.99 ID:RTPIK1770


101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/07 13:29:16.02 ID:RTPIK1770


102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/07 13:50:52.91 ID:RTPIK1770


103泳ぎの才能 ◇W5H6Y5Rl3M (代理): [] 2010/09/07 14:10:18.55 ID:RTPIK1770
さぷさぷと水を掻き分けて泳ぐフリルのついたピンクのワンピース水着姿の少女、メイ
ボリューム感たっぷりな金色お下げを水面に揺らし、覚えたばかりの泳ぎを一生懸命に実行する
「水への慣れは早かったでありますが、なかなか難儀な相手でありました」
ネイビーブルーのタンキニという地味な水着で、うーむと唸るコンスタンツェ
「ですけどお姉、アレで良いんですか泳ぎ方」
同じ水着でありながらパステルのチェック柄という、全く印象の違う水着を着込み首を傾げるデリア
器用に立ち泳ぎをしながら、子供一人を泳げるまで鍛え上げた二人の軍人だが、その表情はかなり微妙である
「普通の泳ぎ方を教えたはずなのでありますが……どこでどうなったのやら小官にも理解不能であります」
「今は水で楽しむのが優先ってところでしょうかね」
水の流れに揺られながら犬かきで水と戯れるメイの姿を一先ず置いといて
「問題はあっちでありますな」
「まあ生後一年未満ですから」
「はははは、はなっ、はなさないでっ、しずっ、流れっ、立てななななな」
流れるプールの水に翻弄され、有羽の身体にひしと抱きついている、真っ赤なビキニ水着の沙々耶の姿
艶っぽさに交えて凛々しさも滲ませたドクター似の外見も、パニック状態で涙目では見る影も無い
「あっちは水に慣れるところからでありますな」
「そうしないとバイトさんに引っ付きっぱなしですからねー、あの子が」
ニヤニヤしながら、ぐいぐいと肘で姉を小突くデリア
「小官らの体格であの子にしがみつかれたら、プールの藻屑でありますよ」
少し拗ねたように視線を逸らすコンスタンツェ
「二人掛かりなら大丈夫でしょう? 私はメイちゃんの方を見てますから、お姉はバイトさんを手伝ってあげて下さい。あんな調子じゃ動けないで一日が終わっちゃいます」
「お、お邪魔な気がするでありますよ? バイトさんも泳ぎは上手みたいですし」
「そんなの知ったこっちゃありません。私は今日という夏の日をエンジョイするために、既に泳げるようになったメイちゃんの方を担当させていただきます♪」
言うが早いかざぷんと水に潜ったデリアは、すいすいとその場を離れていってしまった
「む、むー……仕方ないであります。引き受けた任務を放棄するわけにもいかないでありますし、沙々耶ちゃんにもちゃんと泳ぎを教えなくては」
自分にそう言い聞かせながら、それでも遠慮がちに
グラマラスなボディにもみくちゃにされ、周囲の男からもげろもげろという念を送られまくっている渦中へと、すいすいと泳いで行った
その結果として、一部ストライクゾーンの年齢が低めの男達からももげろの念が送られる事となったのだが、当人達は知る由も無かったとか

104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/07 14:28:56.56 ID:RTPIK1770


105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/07 14:47:00.36 ID:RTPIK1770


106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/07 15:09:12.99 ID:RTPIK1770


107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/07 15:28:18.15 ID:RTPIK1770


108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/07 15:44:56.11 ID:RTPIK1770


109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/09/07 16:02:13.02 ID:X5vUmIAE0


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